不登校の子どもにゲームを取り上げたら悪化した|変わったのは家族の関係だった

私の話

不登校の子どもが家にこもってゲームばかりしている。
「やめさせた方がいいのか、それとも見守るべきなのか」
そんなふうに悩んでいる親御さんは多いと思います。

私も同じことで悩んでいました。
息子が一日中ゲームをして、食事もろくに取らない時期がありました。
見るからに痩せてきて、本気で怖かったです。
このまま取り返しがつかなくなるんじゃないかと思いました。

「なぜここまでゲームにのめり込んでしまうのか」をちゃんと考えていなかったと思います。


私の息子の場合

息子がゲーム依存になった背景には、いくつかのことが重なっていたと思います。

以前付き合っていた男性と一緒に暮らしていた時期、するべきことが出来ないからといってゲームもテレビも完全に禁止されていました。
禁止されていた時はそこまでゲームをしたがらず、諦めていたのだと思います。

お別れして別に住み始め、ゲームができるようになり一気にのめり込んでいきました。
ゲームをし始めた最初は、今までゲームが出来なかった反動が一気に出てきたと思っています。

徐々にゲーム中心の生活になり、寝る時間を惜しんでゲームをしようとするようになりました。
そして、少しだけ行っていた学校も全く行けなくなりました。

それに加えて、私自身が余裕を失っていて子どもと向き合えていなかった。
家の中に安心できる雰囲気がなかった。

息子にとって、ゲームだけが自分のペースでいられる場所だったのかもしれません。

今後のことを聞いても上の空で、『わからない』と怒ることもありました。
現実と向き合うのが怖くて、ゲームの中に逃げ込むしかなかったんだと思います。


ゲームを取り上げる前に考えたいこと

私は息子からゲームを取り上げたり、時間を制限したり、話し合ったり、思いつくことは全部試しました。
でも取り上げても、結局何も変わらなかった。

ゲームを取り上げた後、息子は何十回も電話をかけてきました。
出ると興奮して暴言を吐く。話し合おうとしても全くうまくいかない。それが何度も続きました。

今思えば、息子にとってゲームを取り上げられることは、唯一の安心できる場所を奪われることだったんだと思います。

ゲームをやめさせること自体が目的になってしまっていた。
でも本当に必要だったのは、ゲーム以外に安心できる場所や、現実と向き合えるだけの余裕を作ることだったのだと思います。

正直に言うと、うまくいかないたびに歯がゆくて仕方なかった。
自分の思い通りにいかない、でもどうすればいいかもわからない。
その歯がゆさが、またゲームを取り上げるという行動につながっていたのかもしれません。

ゲームなんて与えなければよかった。
正直に言うと、そう考えたことも何度もありました。
だけどあの時、ゲームがなかったら息子の心は壊れてしまっていたかもしれません。
ゲームだけが息子の心の支えだったのです。

取り上げることで一時的にゲームは減るかもしれません。
でもその根っこにあるものが変わらなければ、別の形でまた出てくることがあります。
私の息子がそうでした。

あの頃の私はうまくできていなかったけれど、必死だったのも事実です。

もちろん、昼夜逆転や食事不足、暴言、自傷など心身の安全に関わる場合は、ただ見守るだけではなく、周囲の支援を借りることも必要だと思います。

そもそも、息子の場合は「ちゃんとしなくてはいけないことができないから、ゲームをさせない」という罰から始まっていました。

気づかないうちに、「決められたことができないから取り上げる」という関わり方になっている家庭は、少なくないと思います。私もその一人でした。

でも今振り返ると、一方的に取り上げるのではなく、子どもと話し合ってお互いが納得できるルールを一緒に考えることが大事だったと思います。

そしてそのルールを守っていくためには、家族の信頼関係が土台として必要なんだと、今はそう思っています。


子どもとの時間を作るために仕事をセーブすることにした

結局、問題はゲームそのものではありませんでした。
振り返れば、私自身が仕事と育児の両立で限界で、家の中に「安心」がなかった。

家族関係が改善していったきっかけは、実家に戻って失業保険をもらいながらしばらく休んだことでした。
今までずっと仕事ばかりしていてとにかく子どものために時間を使うことはなかった。
子どもたちが生まれてから初めて子どもたちとゆっくり向き合うことができた時間だったかもしれません。
その間に子どもたちとあちこち出かけるようになって、少しずつ関係が変わっていきました。
仕事と育児の両立が自分にはできないとわかって、仕事を減らしました。

それに伴って、私が前に比べて怒らなくなっていった気がします。

実家に戻ってからは、子どもたちと過ごす時間が一気に増えました。
最初は外に出たがらなかったり、すぐ帰りたがったりしていましたが、少しずつ変わっていきました。

今では外出のときにゲームを家に置いていくことも増え、どこに行くにも一緒についてきてくれるようになりました。

ゲームの話をすることも増えました。
以前は避けていた話題でしたが、今では自然に会話ができています。

ゲームを取り上げようとしていた頃には想像できなかった変化です。
変わったのはゲームへの向き合い方ではなく、一緒に過ごす時間と家族の関係だったんだと思います。

まとめ

不登校の子どもがゲームばかりするのは、単なるわがままや怠けではないことが多いと感じています。
現実から逃げたい。安心できる場所がない。
そうした気持ちが、ゲームに向かわせていることがあります。

大事だったのは、やめさせることではなく、ゲームに頼らなくても大丈夫と思える状態を作ることでした。

実際に私の息子も、ゲームを取り上げていた頃は何をしてもうまくいきませんでした。
でも家族の関係が少しずつ変わっていく中で、自然とゲームへの執着は落ち着いていきました。

もし悩んでいるなら、一度「何があったのか」を考えてみてほしいです。
そこを見ないままやめさせようとしても、うまくいかないことが多いと思います。

ゲームを取り上げることに必死だったあの頃の自分に伝えられるなら、まず子どもの話を聞いてみてと言いたいです。
ゲームの何が楽しいのか。どんなところが好きなのか。そこから始めればよかったと思っています。

この記事が、同じようにゲームと不登校で悩んでいる親御さんの、少しの参考になれば嬉しいです。

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